読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

はむはむエンジニアぶろぐ

このブログのコンセプトは"ハッキングの為なら愛する家族を傷つけることをいとわない" 自分にとってエンジニアリングは "手段ではなく生きる目的" である

【書評】サーバントであれ

サーバントリーダーシップのあり方を教えてくれる本だった。
チームビルディングは「説得すること」と「ビジョン」が大切だと改めて思い知らされた。
本の内容をまとめておく。

はじめに

サーバントリーダーとは、奉仕を行うリーダーのこと。
しっかり奉仕できているか判断するには、奉仕を受ける人達が人として成長しているか?
奉仕を受け、人生が豊かになり自主的になりサーバントになる可能性が高まっているか。

昔ながらのトップダウン構造の強力なリーダシップからチームやチームワークを基盤とするリーダーシップへシフトしてきている。

  • 意思決定にメンバーにも関わってもらう
  • 思いやり
  • 個人的な成長を促す

このようなリーダーシップや奉仕に対するアプローチを「サーバントリーダシップ」という。

「サーバント」と「リーダー」は、普通対極にある言葉だと思われる。
対極にある2つのものが一つに合わさって生まれた逆説的な考え方。
リーダーシップやマネジメントは、もっとチーム重視で行う必要がある。
サーバントリーダーシップでは、健全なアプローチをすること、共同体意識を高めること、職場での心のあり方について理解を深める事を重視する。

サーバントリーダシップは、決して簡単ではなく組織にすぐに浸透するものではない。
サーバントリーダーシップの根幹は、長い時間をかけて人生や仕事に対するあり方を変える取り組みであり、社会的に建設的な変化をもたらす。

サーバントリーダーの特徴

1.傾聴

優れたリーダーは高いコミュニケーション能力と意思決定力を持っている。
この2つはサーバントリーダーにとっても重要。
他のメンバーの話を全力で傾聴すること。
グループの意思を見つけ出し、その意志を明確にしようと努力する。
傾聴とは、自分自身に問いかけ内省(自分の考えや行動などを深く かえりみること)でもある。
内省は、サーバントリーダーの成長に不可欠である。

2.共感

サーバントリーダーは、メンバーの話を理解して共感すること。
人それぞれ、考え方に違いがあるので、受け入れ親身になって話を聞くこと。

3.癒やし

組織内の人間関係をあるべき姿にする。
そうすることで、組織を変革・統合する強い力になる。

4.気づき

広く様々なこちに気づく力、とりわけ自身の能力を高める事によってサーバントリーダは成長する。
気づきの力があると全体を見渡して状況判断できる。
現状に満足せず俯瞰して見渡すのが大事。

5.説得

サーバントリーダは、意思決定をする際に権力を行使せず説得を手段にする。
従わせるのではなく納得させる。
グループ内で合意形成すること。

6.概念化

サーバントリーダーは「大きな夢を見る」力を伸ばそうとする。
問題を概念化して捉える力である。
そのために、目の前の課題を超えて先を見渡す力が必要。
経営上の短期的な目標を達成する必要性にとらわれている経営者とうまく立ち回る必要がある。

7.先見力

ある状況がどんな結果になるか先見する力。
先見力を持っていると、今の現状がどんな結果をもたらすのか理解できる。

8.執事役

メンバーが必要としていることに全力で応えること。
支配するのではなく、心を開いて話すことや説得することを重視する。

9.人々の成長への関与

組織にいる全員の成長に全力を注ぐ。
これは、技術的にも精神的にも当てはまる。
メンバーの成長のために交渉を行ったり、メンバーのアイデアや提案に関心を寄せる。
メンバーにも意思決定に加わってもらう。

10.コミュニティづくり

組織の中で、大勢のためになるコミュニティを作る。

サーバントリーダーは、組織を強化したり社会を向上する方法として、グループ主導の分析及び意思決定アプローチを説く。
トップダウンのリーダシップではなく、説得や合意形成の追求を重視する。

第1章 サーバント

はじめに

何かに長けている人とそうでない人とが奉仕し合うことができれば、公正で思いやりがあり、人々に成長の機会を与える社会を築くことができる。
そのために、サーバントリーダーが必要で組織の中で次のサーバントリーダーを生み出していかなければならない。

経営のリーダーは、重要で必要な人であるが先々のことを見据えず歴史観に欠けて生産的なビジョンを不可能にする欠点をもつ傾向がある。

リーダシップを発揮し、先見の明を持ち適切なビジョンを浸透させ続ける取り組みを統括する人が必要である。

偏狭なものの見方

偏狭な物の見方は、サーバントとの障害になる。
責任ある立場の年配でサーバントと言えない人が変わるのは、難しい。
先見の明がある人(ビジョナリー)の立ち回りが重要。

私たちの時代のビジョン

志ではなく知識こそが力になる主義に基づいて行動している。
しかし、知識は道具であってもっとも重要なのは志である。

志を高く持って自律的に行動できるビジョンが必要。
そうしたビジョンは、道義心によって促進されたり意識的な探求から自然に生じたり、強力なリーダシップによって伝えられたりする。

それにより

  • サーバントになれる若者の割合が増える
  • 組織がもっと奉仕できるようになり、心を動かされる

私たちは何を知っているのかーそれとも知りたくないのか

公正で思いやりがあり、人々に成長の機会を与える社会を築くためには、「サーバント」主導で、人々が自ら次のサーバントを産み出す存在になる事が重要。
リーダーシップとは「前に出て道を示す」ことである。
「ビジョン」なくして生きていくことはできない。
強力な「解放のビジョン」がなければ人々の賛同を得ることができない。

解放のビジョンはなぜ稀なものになってしまっているのか

「偏狭なものの見方」は改革者にとって障害になるが、このことは受け入れるべき重要なことである。
偏狭なものの見方をする人がいないと、Yesマンばかりになり混乱に陥ってしまう。
解放されすぎていると、受け継がれてきた知恵や習慣が失われてしまうかもしれない。

「過去を受け継ぐこと」と「変化すること」の融合が重要。

解放のビジョンが稀なものになってしまっている理由は、安定した社会では強力な解放のビジョンが打ち出されにくくなる。
打ち出されたビジョンが、自分たちに危害を与えないか精査する必要がある。
しかし、解放のビジョンが全くなければ成長することはできない。

時代によって、新しいアイディアが受け入れられる柔軟な時代もあれば、頑なに変わらない時代もある。
変化を起こすにあたって、安定を脅かされるという脅威を最小限にしようとすべきである。
安定を著しく脅かされるなら、目的が崇高なものでも苦しみを伴う。

変化に対する取り組みに慎重さが欠けていて、解放のビジョンが説得力に乏しく平和的でなければ成功することができない。
大半の人は、偏狭なものの見方であるが秩序を選択する。

ビジョンを呼び起こし、はっきりと述べる

例えば、「成長」の時代と「抑制」の時代の間にある場合、解放のビジョンは空振りに終わってしまうかもしれない。
そうであれば、ビジョナリーのやる気を削いでしまう。
必要なことは、ビジョナリーのための場所がありビジョナリーが周囲から期待に包まれていること。

ビジョナリーのメッセージに人々が反応すればするほど成長する。

求道者にとって、サーバントリーダーはビジョナリーというより会議の招集者であり支援者であり導き手と言える。

解放のビジョンを促進する組織構造

謙虚さは心のサーバントにとって顕著な特徴の一つである。
相手から奉仕を受けるときも相手に奉仕するときも謙虚な姿勢で接する。

説得によるサーバントリーダシップ

奉仕という行為によって傷つく人がいないこと。
サーバントは、立派な目標があっても急いで達成しようとして強引に事を進めてはいけない。
説得によって傷つく人がいないこと。

説得することは、サーバントリーダーにとって重要なスキル。
信念を持つリーダーは、勇気を出し前に出て道を示し続ける。
それにより、人々は説得される。

人間はある考えや行動が正しいと直観したときに説得される。
説得という行為は、論理を整理し直観しやすくする。
ただし、これには時間がかかる。
リーダーとフォロワーはどちらも、誠実であること。

サーバントにとって「説得」は「強制」と正反対である。

競争

サーバントたる人は競争心を持たない。
奉仕と競争は正反対のものである。
奉仕したいという気持ちが強ければ、競争への関心が薄くなる。
サーバントは競争しなくても強い。

サーバントリーダーは強いのか、それとも弱いのか

長期に渡って生産的であり続ける組織は、自発的な行動が抜群に多い。
目標が明確で人々が何をすべきか理解しているから。
指示されなくても必要な行動をとれる。

自発的な行動が多く行われる組織が強いとみれる。
そのような組織にするには、サーバントリーダシップが必要である。

解放のビジョンについて

ビジョンがなければ、組織は滅びる。
意見の一致を目指し目標へ向かって取り組めるようにするのが、サーバントリーダシップである。
意見が一致し、自発的に行動し成長していけるようサーバントリーダシップは手助けをする。

第2章 教育と成熟

理解を追求することを習慣にする。

意思決定の場で、考えや関心が合わず対立した場合、良い方法がある。
まず、相手の立場について自分が理解していることを相手が納得するまで述べる。
相手の意見のうち賛同できるところをできるだけたくさん見つける。
そのあとで、初めて自分の意見を述べる。

強調することに反発すると、それ以上何も進まなくなってしまう。
意見が一致しないまま、重要な物事を達成することはできない。

第3章 リーダーシップの危機

組織をすばらしいものへ変えていくのは、リーダーではなくビジョンである。
人々を団結させるのは、考えであってリーダーのカリスマ性ではない。
人々が目標を高く持ち、本来たどり着けるはずのところへ近づけるようなビジョンが大切。

ビジョンを組織で共有するには、ビジョンを展開するにあたり多くの人が参加すること。
人々の意見を聞き話し合い、コンセンサスの土台となる考えや言葉を模索する。
うまくリードされている組織は、総意を重視して事をすすめることが習慣になっている。

新たな夢が必要である

リーダーはビジョンに奉仕し、さらにいいビジョンを探している。
ビジョンを掲げるビジョナリーの説得にリーダーは応じること。
リーダーシップの技術として説得は、ビジョンに説得があってこそ可能になる。