はむはむエンジニアぶろぐ

このブログのコンセプトは"ハッキングの為なら愛する家族を傷つけることをいとわない" 自分にとってエンジニアリングは "手段ではなく生きる目的" である

【書評】決断力

羽生さんの将棋に対する姿勢やプロフェッショナルについてまとめられた本。
将棋というジャンルを超えプロとしての心の持ち方や活動に対して考えさせられる本だった。

はじめに

将棋は自分との孤独な戦いで、追い込まれた状態でいかにに抜け出すか。
追い込まれた経験をして乗り越えるからこそ、人として大きい飛躍を遂げれる。

第1章 勝機は誰にでもある

勝負どころでは、ごちゃごちゃ考えない 単純に簡単に答えろ!

論理的な思考をしすぎると、局面が複雑な時に判断が難しくなる。
KISS(Keep it simple, stupid) 単純に考えなさい。
ごちゃごちゃ考えすぎると、集中力を欠いてミスを産んでしまう。

昔からの固定概念にとらわれずに、なるべく、物事を簡単に単純に考える。

知識は知恵に変えてこそ自分の力になる

知識は、蓄積するだけでは意味が無い。
理解し、実践し知恵に変える必要がある。
そうすることで、思考スピートが上がる。

経験は時としてネガティブな選択のもとになる

固定概念や知識があると、色々考えてしまいベストな方法にたどり着くまでに時間がかかってしまう。
判断に迷う情報が増えてしまい、躊躇したり悩んでしまい、ネガティブな選択をしてしまっているときもある。

経験を積み選択肢が増える分、不安とか嫌とかネガティブな感情も増えてしまう。
失敗経験があると、自分の思考を縛ってしまう。

そういったマイネス面を自制する力を養えなければ、経験を活かしきるのは難しくなってしまう。

勝負では自分から危険なところに踏み込む勇気が必要

どれが一番いいか複数の選択肢に悩んだ時、どれを選択するか難しい。
複雑な局面では、物事を整理し直す。
複雑になればなるほど、整理整頓する。

勝負では消極的な姿勢になることが一番怖い

新しいものを取り入れる時は、経験がない方が拒絶反応が少ない。
怖がらないので、危ない橋でも渡っていける大事な要素である。

将棋は常に決断をしなくてはならない。
毎回、石橋を叩いて渡ると渡れる橋の数は限られてしまう。

勝負の世界では、「これでよし」と消極的な姿勢になることが一番怖い。
組織や企業でも同じで、常に前進を目指さないと成長がストップし後退してしまう。
今の最善は、すぐ過去になる。

第2章 直感の7割は正しい

プロの棋士でも10手先の局面を想像することはできない

経験を積み重ねると、様々な角度から判断ができるようになる。
しかし、判断のための情報が増えると正しい判断ができるかというと、必ずしもそうではない。
経験によって判断材料が増えると、迷ったり、心配したりネガティブな気持ちが働き、思考の迷路にハマる。

データや前例に頼ると自分の力で必死に閃こうとしなくなる

人間の優れた資質の一つは直感力。
パッと閃いた手のほぼ7割は正しい選択である。
たくさん手が読めることも大事であるが、最初にフォーカスを絞り良さそうな手を絞り込んでいくのが大事。

直感力は、それまでの経験が脳の無意識領域に詰まっていて、パッと思い浮かぶものである。
何もない状態で、浮かび上がってくるものではない。

決断は怖くても前に進もうという勇気が試される

現状に満足してしまうと、前進はない。
物事を進めようとする時に、リスクを強調してしまうと、新しいことに挑戦することに尻込みしてしまう。
リスクの大きさは、その価値を表していると捉えてやりがいが大きいものだと考える。

厳しい局面では、最終的にリスクを取らなくてはならない。
そういった決断は、その人の本質が出てくる。
何事も、決断し、挑戦してみないと結果がどうなるか分からない。

勝負事では、リスクを前に怖気づいてはならない。
「なるようになれ」の精神。
どんな場面でも、今の自分をさらけ出すのが大事。
怖くても前に進んでいかなければ、状況は悪くなってしまう。

決断とリスクは、ワンセットである。
リスクを背負って、決断を下す人が育たないと、現状の打破につながらない。
リスクを避けていては、良い将棋は残せないし、次のステップにもならない。
そうなってしまうこと自体が大きいリスクである。

積極的にリスクを背負うことは、未来のリスクを最小限にすることである。

常識を疑うことから新しい考え方やアイデアが生まれる

「そんなバカな」というようなことから、想像は生まれる。
どの世界でも、常識と言われることを疑ってみることからアイデアや新しい考えも生まれる。
先入観を持っていると、新しい考えは思い浮かばないし、新しい考えや試みを理解しようという気持ちも起こらない。

先入観を捨て、理解しよう、吸収しよう、試していこうという姿勢を大切にする。

第3章 勝負に活かす集中力

深い集中力は海に潜るステップと同じように得られる

誰でも、これまでに興味を持ってのめり込んだ経験があるはず。
興味のないことに集中はできない。
何かに、興味を持ち打ち込むことで、集中力だけでなく思考力や想像力を養うことにつながる。

集中力を発揮するには頭のなかに空白の時間を作ることも必要

将棋には、ここぞという勝負どころがある。
そこで集中できるかどうかが、勝負の行く末を変える。
決まりきった局面で、長考し疲れるより勝負どころで、深い集中力を発揮することが大切。

集中力が一度浅くなってしまうと、もとに戻すのは大変である。
人間はマックスの集中力を維持することは不可能である。

頭のなかに空っぽのスペースが無いと集中できない。
たまには気分転換が大事。
空白の時間は心と頭をリセットすることである。

人間はどんなに訓練を積んでもミスを避けられない

どんなに訓練を積んでもミスを避けられない。
ミスは、受け止めるしか無い。

ミスが起こる状況はプレッシャーが関係する。
誰でも大舞台になれば緊張し、普段通りにいかなくなる。
置かれている状況がその人にとって乗り越えられるか、乗り越えられないかの瀬戸際に感じるのがプレッシャーである。
プレッシャーを感じるのは、自分がその域に達していないからである。

プレッシャーを克服するには、乗り越えた経験の積み重ねでしかない。

感情のコントロールができることが実力につながる

勝負の結果を次の日に引きづらない。
その日のうちに勝因、敗因の結論を出し翌日には、真っ白な状態でいること。

第4章 選ぶ情報、捨てる情報

情報はいかに選ぶかよりいかに捨てるかが重要

情報を全部、分析していては時間がかかりすぎるし、そこにアイデアや見解を付け加えなければ役に立たない。
情報の深さを判断し、研究するかどうかを決める。

情報をいくら分類・整頓しても、どこが問題なのかをしっかりと捉えないと正しく分析できない。
山ほどある情報の中から、自分に必要な情報を得るには選ぶより捨てるのが重要。

知識に自分の思考やアイデアをプラスする

昔勉強したことが、今は役に立たないということはよくある。
しかし、それを習得していく過程でこうすれば上手くいくという方法論を得ることができる。

自分の得意な形に逃げない

自分の得意な形に持っていくと楽である。
しかし、それを続けると飽きが来て世界が小さくなってしまう。
それから、自分の得手不得手で、形を選ばない。

実践には何倍もの学びがある

今は情報に流されやすい時代である。
情報量が増えたので、依存度が高くなってしまう。
高くなると、創造性が弱くなってしまう。
流行りに流されてしまう。

自分なりの信念やスタイルを持つことが大事。
もがきながら続けていると、色々考えながら多くのことが学べる。
とにかく、実践してみることが大切。

何回か続けていれば、そのうちうまくいく

将棋では、同じ戦法ばかりを使っていると長い目で見ると確実に今のポジションを落とすことになる。
そのうち、研究されて使えなくなってしまう。

常に先を見通した努力が必要。
新しい戦法を探すことは、新しい発見を見つけることである。
自分の力で位置から考えていかなくてはならないので、失敗することも多い。
しかし、繰り返していけば前回より良くなっていく。

何回か続けていれば、そのうちうまくいくだろうという気持ちで取り組む。

対極が終わったら検証し反省する

将棋を上達するためにおこなってきた勉強法

  • アイデアを思い浮かべる
  • それがうまくいくか調べる
  • 実践で実行する
  • 検証、反省する

楽をしない。
遠回りをすると目標を到達するのに時間が掛かるが、歩みの過程で思わぬ発見や出会いがあったりする。
自分の力で吸収した考える力、複雑な局面を乗り越える力が学べた。
自らやらずに効率的にやろうとすると身につくことが、少ない。

3人よれば文殊の知恵

何人かの人と共同で検討すると理解の度合いが、確実に進む。
しかし、それに全面的に頼ってしまうと自分の力は伸びない。
自分の力で、一から考え、自分で結論を出す。
それが必要不可欠で、前に進む力もそこからしか生まれない。

第5章 才能とは継続できる情熱である

頭がいいということ

論理的思考で判断を積み上げる力も必要だが、見切りをつけ捨てる決断力も大事。
長い間、同じ姿勢で同じ情熱を傾け続けれることが、才能。
個人の能力に差はあるが、それよりも継続できる情熱を持つ人のほうが長い目で見ると成長する。

モチベーションの継続が大事

何かに挑戦して確実に報われるのであれば、誰でも必ず挑戦するだろう。
報われないかもしれないところで、同じ情熱、気力、モチベーションを持って継続してやるのは大変。
諦めずに一つのことをやり続けるのは難しい。

一つのことに打ち込み続けれるのは好きであるからである。
そういう努力をしている人の側にいると、いい影響が受けれる。

続けるためのコツは、ペースを落としてでも続けること。
費やす時間を落としたとしても、毎日継続することが大事。

習い事は足踏みすると嫌になってしまう

将棋に限らず、習い事は自分が少しでも上達しているのが実感できると継続できる。
逆に足踏み状態だと嫌になる。
目標への達成感が、没頭するキッカケになる。

最初は真似から始める

誰しも最初は真似ることから始める。
ただし、丸暗記するのではなく、その人がどのような過程でそこにたどり着いたのか理解することが大切。
真似から理解へ昇華することで、想像力が養われる。